膠原病(こうげんびょう)

a) 『膠原病』という概念

『膠原病』という概念は1942年に米国の病理学者であるクレンペラーが提唱しました。当時、病気は特定の臓器に限定されるものと考えられていましたが、クレンペラーは、複数の臓器に病変が生じ、結合組織に病変の主座がある疾患概念として『膠原病』を提唱しました。このように『膠原病』はその名称からも病理学的な概念です。1940年代に『膠原病』に含まれるとされた個々の疾患は、以下に述べる『古典的膠原病』です。ところで、なぜ『膠原』病というか、とう疑問があるかもしれません。『膠原病』は英語ではcollagen disease、つまり「コラーゲン病」です。コラーゲンの日本語訳が『膠原(こうげん)質』です。もともとcollはギリシャ語のkolla(膠:「にかわ」)から由来しています。私の推測ですが、はじめて日本語訳を考えた人は「コラーゲン」を「こうげん」と訳して、きちんと音までも似せて訳をかんがえたのだと思います。なお、現在では、欧米ではあまり膠原病:collagen disease は使われておらず、むしろ、以下に述べる結合組織病(connective tissue disease)、あるいはより広い概念のリウマチ性疾患(rheumatic disease)がよく使われています。
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b) その他の分類

同じ病気でも、どのような点に注目しているか、とうことで別の分類で呼ばれることがあります。以下のような分類もよくみると思いますので、簡単に説明
します。
1) 結合組織病(connective tissue disease) : 膠原病と同様に病理学的概念です。
2) 自己免疫疾患(autoimmune disease) : 疾患の原因からの分類です。膠原病以外の橋本病なども含まれます。
3) リウマチ性疾患(rheumatic diseaseあるいはrheumatism) : 関節が痛くなる疾患をすべて含みます。膠原病を含む、もっとも広い概念です。膠原病は、リウマチ科でみます。なお、英語では、リウマチ学はrheumatologyで、リウマチの専門医はrheumatologistです。ところで、なぜ「リウマチ」と「旧かなづかい」の表記なのでしょうか。
これは医学用語だからであり、『日本リウマチ学会』で、このように表記すると決めているからです。発音は「りゅーまち」です。これは旧かなづかいで「てふてふ」と書いて「ちょうちょう」と発音していたのと同じです。一般の新聞などでは、当然、「現代かなづかい」を使用し「リューマチ」と表記します。外来語なので、音をのばすときにつかう「―」をつかって表記します。従って、「リュウマチ」とう表記は厳密にいうと誤りであり、このように表記している場合はリウマチを外来語と意識していないのかもしれません。要するに「チューリップ」と書きますが、「チュウリップ」とは書かないのと同じです。
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c) 古典的膠原病

関節リウマチ、結節性動脈周囲炎(現在では結節性多発動脈炎)、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、リウマチ熱の6疾患が含まれていました。ただし、現在では、リウマチ熱は溶連菌に対する免疫反応によることがあきらかとなり『膠原病』からは通常除外されています。「関節リウマチは膠原病ですか?」という質問をよくうけますが、上述のように、古典的な分類ですと膠原病に含まれます。しかし、現在では、他の膠原病とはわけて関節リウマチを記載する場合も多いと思います。
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d) 新たに追加された膠原病

シェーグレン症候群、混合性結合織病、好酸球性筋膜炎などで、古典的膠原病が報告された後、明らかになってきた疾患であり、古典的膠原病とおなじ膠原病という範疇に分類されます。以下に個々の疾患について説明してみます。

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膠原病 結合組織病 自己免疫疾患 リウマチ性疾患 古典的膠原病 シェーグレン症候群 混合性結合織病 好酸球性筋膜炎