関節リウマチ

関節リウマチ

病名の説明
以前は「慢性関節リウマチ」という病名でした。最近「慢性」を取った病名の「関節リウマチ」になりました。古い本、あるいは法律用語などでは「慢性関節リウマチ」が使われていますが「関節リウマチ」と同じです。
ここで、補足として、強調しておきたい点があります。それは、「関節リウマチ」と、いわゆる「リューマチ」はまったく別の概念である、ということです。「関節リウマチ」はこの項目で説明する一つの明確な疾患です。一方、「リューマチ」は、よく「神経痛・リューマチ」などという表現でみるように、前述した「リウマチ性疾患」とほぼ同じで、非常に広い概念で、たとえば年齢的な関節の変化も含みます。つまり、「リューマチ」は関節がいたくなる病気全体をさしているわけですから、概念としての広さが全くことなります。英語では「関節リウマチ」はrheumatoid arthritisであり、「リューマチ」はrheumatic diseasesとなります。リウマチ専門医でも、「関節リウマチ」を「リウマチ」と略して使用している場合が非常に多く、いっそう一般の方は混乱しているのだと私は思います。

疫学
世界規模では、地域的におおきな偏りはほとんどなく分布し、どの地域でも大体人口の0.5-1.0%の患者数です。わが国では約70万人の患者数です。男女比は約1:4で女性に多く、30-50歳が好発年齢です。よく誤解されているところですが、高齢の方の病気ではありません。

病態
関節を包んでいる滑膜という組織に生じる炎症が病態の中心です。炎症が持続すると滑膜が腫れてきて、さらに周囲の骨が破壊されます。したがって、いきなり骨に変化がおきるわけではありません。

症状
症状は全身症状としては全身倦怠感、疲れやすさ、などがあります。関節症状は、まず朝の起床時の「手のこわばり」が、重要です。これは短時間ではなく一時間以上続きます。朝だけでなく、たとえば昼寝したあとなどにも生じます。では、関節がどのような状態になるのでしょうか。関節リウマチでは痛みだけではなく腫れることが重要です。しかも、その腫れが少なくとも6週間は続きます。数日から一週間くらいで腫れがひいてしまうばあいは関節リウマチ以外の疾患の可能性が大きいといえます。症状がでやすい関節は手では指の先端の関節以外の関節です。ほかには手首、肘、足のゆび、足首、膝、股関節、首の頚椎などです。典型例では左右に対称的に関節症状が生じてきます。あごや、鎖骨と胸骨の間にも関節炎がおきることがあります。

検査
まずレントゲン写真をとります。通常手の指、足のゆび、そして症状のある関節を撮ります。足のゆびには症状を自覚していない場合もあり症状がなくても足のゆびは必ず撮ります。時に「間質性肺炎」を合併することがあるので、胸のレントゲン写真も初診時には撮ります。血液と尿の検査も行います。血液では、通常の健康診断で行うような項目以外に、CRP、 赤沈、リウマトイド因子、抗CCP抗体、マトリックスメタロプロテナーゼ-3などの測定を行います。

診断
診断は、自覚症状、関節の腫れた状態、レントゲン写真、血液検査の結果などを総合して行います。よく誤解されていることですが、リウマトイド因子だけで診断はつきません。リウマトイド因子は関節リウマチでは約8割の方が陽性になりますが、2割の方は陰性です。一方、住民を対象とするような健康診断などで測定すると数%の方で陽性になります。つまり関節リウマチの方でも陰性の場合があり、関節リウマチでない方でも陽性になる場合があるので、この検査結果が陽性となっただけで、関節リウマチと診断できるわけではありません。

治療
診断がついたら通常、抗リウマチ薬というリウマチの治療薬の内服をはじめます。世界的な標準薬はメトトレキサート(商品名リウマトレックス、メトレート、メソトレキセートなど)です。わが国では、サラゾスルファピリジン(商品名アザルフィジンなど)やブシラミン(商品名リマチル)なども、よく使います。古い薬ですが、金の注射薬(商品名シオゾール)もいまでも有効な治療薬として使われています。最近、タクロリムス(商品名プログラフ)も使用可能となりました。
関節リウマチの治療は原因を取り除く治療ではないので、根治あるいは完治という表現はつかいません。関節リウマチの治療では、薬を使い続けてあたかも完全に治ったような状態にすることを目標とします。このような状態を「寛解(かんかい)」といいます。「治療はずっとつづけるのですか?」という質問をよくうけますが、原則として薬を途中でやめることはありません。いったん中止した場合、再開しても以前と同じ効果がかならずしも出ない場合もありますので、けっして御自身の判断で内服を中止しないでください。

新しい治療
現在、内服薬よりも強力な「生物学的製剤」の点滴(商品名レミケード)、あるいは皮下注射(商品日エンブレル)による治療もあります。2008年からは、さらに、あらたな生物学的製剤も使用可能になる予定です。詳細は担当の医師から説明を受けてください。
▲ページTOPへ

リウマチ リューマチ 慢性関節リウマチ 初期症状 症状 治療 原因 特徴 膠原病 痛風 骨粗鬆症 病院 食事 東京都 千代田区